ぎっくり腰とその誤解

ぎっくり腰とは急に起こった強い腰の痛みのことで、整形外科では急性腰痛症と診断されます。ぎっくり腰は一般的に用いられている通称・俗称で、病名や診断名ではありません。

ぎっくり腰も一般に誤解が多い疾患の一つです。あまりにもひどい激痛のため、捻挫や脱臼のように激しく筋肉を損傷していると思われがちなのですが実際は、患部を特定できないほどの損傷にすぎませんし、きっかけも重い物を持ったことが原因というのは少なく、物を拾おうとした時・咳・くしゃみ・顔を洗おうとした時・立ち上がろうとした時などかかった負荷は些細な場合がほとんどです。実際は医学的にもなぜここまでの激痛なのかははっきりとは分かっていません。

我々整体師の立場・施術経験から言わせると、ベースとして姿勢の悪さや・何らかのストレスで腰回り・臀部の筋肉が固くなっており、骨盤・脊椎も歪んでいる場合ほとんどです。そして、アウターマッスル(筋腹のはっきりした表層の強い力を出す筋肉)の力が抜けている時に特に痛めやすく、原因の負荷は些細なことが多いのですが、その刺激でより筋肉が拘縮しひきつった様な状態になっていると思われます。ただし、 高齢者の場合等、圧迫骨折など体の中でひどい炎症を起こしていて症状はぎっくり腰のように感じる場合が実際にありますので思い当たる場合は医師に相談してみてください。

さて、それではどう対処するのがベストなのでしょうか?痛めたと思われる患部に触れても熱はないし激痛も走らないことがほとんどなのですが(ここが、捻挫・脱臼・骨折・打撲等の外傷と異なる点です)炎症を起こしているのは間違いないので温めるのは厳禁です。氷などで冷やし一時安静にしましょう。しばらくしてどうにか動けるようになったら、早めに施術を受けましょう。

もちろん施術は、患部に直接アプローチをするのではなく、よりひきつって固くなった回りの筋肉から丁寧ほぐしていき、全体のゆがみを矯正していくものです。施術経験上、早めに対処すれば治りもより早くなると思われます。ただし、炎症を伴っているためかなり楽な状態になるのは三日ほどかかるのが普通です。また、初回の施術後は固くなっていた筋肉がゆるんで力が入りにくくなっているため立ち上がるのが困難な場合があります、ご了承ください。

また、ぎっくり腰はよく癖になると言われています。 ぎっくり腰を経験すると、その後の1年の間で25%もの方が再発するというデータもあるそうです。しかし、これも私たちから言わせると大いなる誤解だと言わざるを得ません。なぜ、多くの方が再発するのか?そのわけは一時的にひどい痛みが消失したとしても、ぎっくり腰を起こすベースの筋肉の拘縮や骨格のゆがみがそのままになっているからなのです。施術で体全体を整え、その後は運動・ストレッチ・入浴などでメンテナンスを怠らなければ、ぎっくり腰が再発するわけがありませんし、実際にちゃんとメンテナンスを行っている方は再発していません。

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