肩こりとその誤解

なぜ肩はこるのでしょうか? まず、肩に重たい頭を支えている首と二本の腕の重さが集中していることが挙げられます。つまり、普通に暮らしているだけでも、肩はこりやすい場所だということです。

実際に厚生労働省の「国民生活基礎調査」によると、女性が訴える自覚症状の第1位が肩こりで、男性でも第2位に挙げられています。

一般的に肩こりの原因は、同じ姿勢・運動不足・眼精疲労・ストレスと言われています。筋肉の緊張状態が続くと血流が悪くなり血管の中に老廃物がたまり、酸素が十分に運ばれなくなります。酸欠状態になった筋肉の中では「発痛物質」が生成され、痛みを感じるようになるという事です。

しかし、我々整体師の施術経験から言わせると、若干違ってきます。長時間の同じ姿勢が原因というよりも、そもそも一日中姿勢が悪いまま(仕事中・作業中以外の時も)でいる人がほとんどだという事です。日本では姿勢の教育がなされておらず、なぜ悪い姿勢が体によくないのかを知っている方は僅かです。それどころか、そもそもいい姿勢がどんなものか分からない方も大勢います。その上に日本では文化的にいい姿勢・正しい姿勢は好まれません。エラソーに見えたり威張っているように見えるからです。

具体的には、あごを引き胸を張る正しい姿勢だと背骨全体が骨盤に垂直に乗り背部に負担がかかりませんが、巻き肩で頭が肩よりも前に来た状態の悪い姿勢だと、上半身の重みを首・背中・腰の筋肉で支えることになり、常に負荷がかかりっぱなしになっているのです。これが肩こりのベースにある根本原因です。試しにアゴを引き胸を張ってみてください。首・背中・腰の筋肉が緩みスッと楽になるのがわかると思います。

そして、これでご理解いただけたと思いますが、肩こり・腰痛・背部痛を起こしている筋肉は縮こまって硬くなっているのではなく逆に伸び切った状態で硬くなっているという事です。ですから、もちろんストレッチはその伸び切った筋肉をより伸ばすのではなく、反対側の縮こまった拮抗筋を伸ばしてあげて肩こりを起こしている筋肉がゆるんでいるのを感じながら行うべきなのです。

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